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演出家より、作者のことについて

花咲くチェリーのことについて、もっと知ってもらうために、

演出家の坂口芳貞さんより、作者のロバート・ボルトのことについての文章をいただきました!
なかなか深い、読み応えのある文章です。

作者のロバート・ボルトを通して、『花咲くチェリー』という作品に、より興味を深めていただければ幸いです。


●作者のロバート・ボルトのことをちょっぴり。
彼は、教師時代に、非常に美人で知的な芸術家肌の女性ジョーと結婚していたんだけど、映画やラジオドラマの成功でお金が入ると、タヒチやインドのロケ地に入り浸ったりして奥さんをほったらかしにする。ある日家に帰ると奥さんは別の男と暮らしてい自分が出て行かなくちゃならなかった。一回目の離婚!

●その後、自分でシナリオを書いた「ライアンの娘」の主演女優、サラ・マイルズに夢中になって結婚する(彼女は名優ローレンス・オリヴィエの愛人でもあった)。サラの男関係もあってまたまた離婚!ところが、最晩年にまた、サラと再婚して最後を看取ってもらっちゃった。おとなしくしてられなくて、色々手の掛かる人だったみたい。
ジム・チェリーさんにはボルトの自伝的な要素が結構入っている。女の人に面倒見てもらわないとダメーみたいなところとか、17の時、太陽生命という保険会社に勤めてたとか、ジョーとサマーセットに住んでいたこともあるとか。
「花咲くチェリー」はアメリカはアーサー・ミラーの「セールスマンの死」と対比して言われることが多いけど、ぼくは、むしろチェーホフと比べた方が分かる気がする。「ワーニャ伯父さん」なんかと読み比べると、ボルトは意識して書いているんじゃないかと思ったりする。ワーニャ47歳。チェリーの奥さんのイゾベルが45歳とすると、チェリーも47歳でも可笑しくない。
ワーニャが姪のソーニャに「またお飲みになったのね。一体どうなすったの、あなたは、いい年をして、おかしいわ」と飲酒をたしなめられたあとのセリフなど、チェリーがそのまま使っても良いと思える。
「年なんか関係ないさ。本当の生活がない以上、幻に生きるほかはない。とにかく、何もないよりかはマシだからね」
その伝でいくと、「チェリー」の幕切れにイゾベルの声でソーニャのセリフが聞こえてきたらどんなもんだろうか?なんて思うのです。
「でも、仕方がないわ、生きていかなければ!ね、生きていきましょうよ。長い果てしないその日その日を、いつ明けるともしれない夜また夜を、じっと生き通していきましょうね。」
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テーマ : 演劇・劇団 - ジャンル : 学問・文化・芸術

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